第92回春の選抜高校野球大会が、2020年3月19日から3月31日(火)までの13日間(雨天順延。準々決勝翌日と準決勝翌日の休養日2日含む)に開幕。
しかし、新型コロナの影響で、開会式の中止・甲子園練習の中止・組み合わせ抽選の主催者による代理抽選・無観客での開催等、史上稀に見る形での開催となりそうな様相ですね。
部活動自粛などで、ようやく練習が再開できた高校などもあり、思うような準備ができないままでの大会本番に突入する高校もあるであろうの中、優勝候補である東海大相模高校は本番までどんな準備を進めているのでしょうか?
今年の東海大相模野球部メンバーは、かなりのタレント揃いです。
東海大相模野球部メンバー及び監督さんなど、東海大相模野球部の今年の戦力を見ていきましょう。
東海大相模野球部について
東海大相模野球部は甲子園の常連校で、過去甲子園には春の選抜大会10回出場、23勝8敗で、優勝2回・準優勝2回。
夏の選手権には、11回出場、19勝9敗で、優勝2回・準優勝1回。
合計で、優勝4回・準優勝3回を成り遂げた神奈川県の名門校です。
東海大相模野球部を紹介する上で欠かせない人物と言えば、原貢元監督さん。
ご存知、原辰徳現巨人監督さんのお父さんで、1974年、東海大相模野球部に原辰徳現巨人監督が入部し、親子鷹として話題になりました。
原貢監督さんは、息子の原辰徳さんには他の選手より厳しく接し、何度も鉄拳制裁を加えたことは有名なです。
その厳しい指導の下、原辰徳さんが高校1年生だった1974年夏を皮切りに、通算4回の甲子園出場。(1974年、1975年、1976年の夏。1975年の春)
1975年春には決勝戦まで勝ち進み、延長の末5-10で高知高校に敗れたものの、準優勝。夏は1974年、1975年夏の選手権大会では、いずれもベスト8に進出しています。
最近の親子鷹で有名なのは、前橋育英高校(群馬)を思い出す方も多いと思います。
荒井直樹監督さんと、主将で4番の荒井海斗選手。
2013年に前橋育英高校(群馬)が夏の選手権大会に初出場し、逆転に次ぐ逆転で勝ち上がり、見事に初出場・初優勝を果たしました。
ちなみに、夏の選手権大会で初出場・初優勝を達成したのは101回の歴史の中で、14校(第1回大会は除く)しかなく、その偉業がわかります。
春の選抜大会で初出場・初優勝を達成したのは91回の歴史の中で、16校です。
あまり知られてないかも知れませんが、1979年に春夏連覇を達成した箕島高校(和歌山)の元監督、故・尾藤公さんと息子の箕島高校(和歌山)前監督(2013年~2019年)の尾藤強さんが、親子鷹として甲子園出場を目指しましたが、1986年夏の選手権大会和歌山県予選で、2年生エースとして決勝に進出するも、敗退。
翌1987年は県予選準決勝で敗退し、親子鷹での甲子園出場は果たせませんでした。
その後、前橋育英高校(群馬)が親子鷹で初出場・初優勝を果たした2013年第95回夏の選手権大会に、箕島高校のコーチを経て監督に就任し、29年ぶりに甲子園出場を果たします。
東海大相模野球部のコロナ対策は?
東海大相模高校の体育館で2月17日の朝に1、2年生約1300人を集めて行われた全校集会で、日本高野連からの選抜旗の授与式及び柔道部など全国大会に出場するクラブの壮行会を実施しました。
マスクをする生徒も多く、新型コロナウイルスの感染拡大を予防するために、全生徒が集合前に手指の消毒を徹底。
つばが飛ぶことを懸念し、校歌斉唱を取りやめて時間も短縮する対応をしました。
各高校も卒業式など、時間短縮や保護者は出席せず、生徒たちだけで行うなどの対応で、新型コロナウイルス対策を取っています。
そして、3月2日から休校となる中、東海大相模野球部は、練習は続けています。
長谷川部長は「大会もどうなるか分かりませんが、選んでいただいている以上、活動はします」と説明しました。
ただし、保護者も含め外部からの校内立ち入りを遠慮し、感染予防に努めています。
その他、春の選抜大会に出場が決定している高校でも、自粛、自宅待機などで練習がしたくてもできない高校もあったりと、満足の練習ができない環境の中で、各高校の球児たちは野球ができる喜びをいつも以上に噛み締めていると思いますし、そのひたむきな姿勢に我々は幾度となく勇気と感動をもらいました。
十分に感染予防はした上で、本当に球児たちや関係者の皆様にはがんばってもらいたいと思います。
東海大相模野球部2020年度メンバーの出身中学や経歴紹介!
東海大相模野球部のメンバーをご紹介しましょう。
2019年秋の時点でのメンバーです。
- 諸隈惟大 3年 千葉県・船橋市立二宮中
- 神里陸 3年 沖縄県・南風原町立南星中
- 山村崇嘉 3年 神奈川県・私立東海大相模中(主将)
- 加藤響 3年 神奈川県・厚木市立厚木中
- 吉沢悠佑 3年 東京都・府中市立府中第五中
- 大塚瑠晏 2年 栃木県・栃木市立栃木南中
- 西川僚祐 3年 千葉県・船橋市立古和釜中
- 鵜沼魁斗 3年 千葉県・千葉市立生浜中
- 松本陵雅 3年 神奈川県・秦野市立西中
- 石田隼都 2年 栃木県・真岡市立真岡中
- 金城龍輝 2年 神奈川県・横浜市立荏田南中
- 半場陸 2年 福岡県・北九州市立板櫃中
- 笠川洋介 3年 愛知県・名古屋市立東陵中
- 小島大河 2年 神奈川県・伊勢原市立山王中
- 綛田小瑛 2年 和歌山県・海南市立下津第一中
- 茂谷光 3年 神奈川県・川崎市立中野島中
- 仙庭涼一郎 2年 神奈川県・茅ヶ崎市立西浜中
- 高橋綾人 3年 神奈川県・大井町立湘光中
地元神奈川県出身は8名。2年生が7名。
U18日本代表に2年生ながら選出された鵜沼魁斗選手は27本、海老名リトルシニアでは4番でショート、東海大相模入学後の春の関東大会で、1年生ながらスタメンに抜擢された加藤響選手は32本、武蔵府中リトルシニア時代にエースで4番で主将として活躍し、今は東海大相模野球部主将の山村崇嘉選手は44本、父がハンドボール・母がバスケットボールの元選手で、佐倉リトルシニア時代に主将としてジャイアンツカップ優勝の経験を持つ西川僚祐選手は53本と、通算ホームラン数は4人で合計156本という強打カルテット。
そして、小学生時代にロッテジュニア、中学では佐倉リトルシニアでジャイアンツカップ優勝。U15日本代表の諸隈惟大投手と身長183cmの石田隼都投手のダブルサウスポーに、沖縄の南風原町出身、新チーム結成のタイミングで、内野から捕手へ転向し中学2年生以来の捕手である元U15日本代表の神里陸捕手。
中学時代は日本代表として活躍、アメリカで行われた全米選手権の初戦に先発し13奪三振でノーヒットノーランを達成した経験を持つ控えの高橋綾人投手。
全体的に見ると、3年生中心のメンバーという印象でしょうか。
強豪校ともなると、控えメンバーでもレギュラーメンバーと同じ実力を持っている選手がベンチ入りしていることが多いので、全体的に見ると、2年生と3年生がいいバランスでベンチ入りしてると思います。
とにかく選手層の厚い東海大相模野球部なので、ご紹介したメンバーにはない選手が春の選抜大会にベンチ入りしていることも可能性としては大いにありえますよね。
新入部員も4月には入ってくることですし、ベンチ入りできるできないは、本当に紙一重の戦いだと思います。
そんなライバルたちがいるからこそ、お互いに高め合っていける環境が、東海大相模野球部を強くしているのでしょうね。
東海大相模野球部の監督は誰?経歴は?
東海大相模野球部を率いる監督と言えば、門馬敬治さん。今では、名将の仲間入りをしているほどの監督さんです。
簡単に経歴を見ていきましよう。
- 名 前 門馬敬治(もんまけいじ)
- 生年月日 1969年12月18日
- 出 身 神奈川県横浜市
- 出身中学 東海大相模中学校
- 出身高校 東海大相模高校
- 出身大学 東海大学
- 担当教科 社会科
門馬敬治監督さんは、東海大相模高校野球部の出身であり、高校3年の時には主将を務めています。しかし、甲子園には出場できませんでした。
東海大相模高校卒業後は東海大学へ進学しましたが、ケガの影響でマネージャーへ転向し、当時、東海大学野球部監督の原貢監督さんの運転手などを務めていました。
東海大学卒業後は、東海大学野球部のコーチや東海大相模高校野球部のコーチを務め、1999年に29歳の若さで東海大相模高校野球部の監督に就任し、2000年春、2011年春、2015年夏に全国優勝を果たしています。
練習には厳しい門馬敬治監督さんですが、情に厚い人であると評判で、こんなエピソードがあります。
- 野球指導に関する苦労は選手には見せない。
- 高校野球の監督になった教え子には電話をかけて気遣う
- 門馬敬治監督さんの自宅は学校敷地内の野球部寮の横である。
- 社会の授業がわかりやすい。
ただ厳しいだけでなく、わかりやすく野球も指導し、強いチームを作っていくための秘訣がこのエピソードでよくわかります。
門馬敬治監督さんは、5人家族です。
- 妻:門馬七美枝(もんまなみえ)さん
- 長男:門馬大(もんまひろ)さん
東海大相模野球部の出身で、2017年夏の高校野球神奈川大会決勝で横浜高校に敗れて、惜しくも甲子園出場ならず。
現在は、東海大学に進学し、内野手として活躍。
- 長女:門馬花(もんまはな)さん
東海大相模高校野球部のマネージャーとして活躍。2017年に入部し、2019年の夏の選手権大会に甲子園出場した時には、スタンドで応援してる姿がありました。
- 次男:門馬功さん
東海大相模高校野球部に2019年に入部。これからの活躍に期待ですね。
現在、門馬敬治監督さんの甲子園通算勝利数は、21勝(春12勝 夏9勝)です。
まだまだこれから勝利数は伸びていくてしょうね。
当面の勝利数の目標は、門馬敬治監督さんが尊敬する監督さんのひとりでもある同じ神奈川県のライバル校の横浜高校の元監督である渡辺元智さんの通算51勝ですね。
その前に、親子で同じ甲子園の土を踏むという目標を長男門馬大さんの時には果たせなかったので、次男門馬功さんと達成したい思いは強いでしょうね。
東海大相模野球部では、原貢元監督さんと息子原辰徳さんに続く、門馬敬治監督さんと息子門馬大さんとの親子鷹の挑戦。ぜひ、叶えてほしいと思います。
東海大相模野球部2020年度注目選手は誰?
東海大相模野球部の今年のメンバーは黄金世代との言われ、2018年の大阪桐蔭高校に匹敵するスター選手軍団と言われています。
その中でも注目なのが、西川僚祐選手、山村崇嘉選手、鵜沼魁斗選手、加藤響選手の最強カルテット打線。
~注目ポイント~
西川僚祐(にしかわりょうすけ)選手
世代屈指のパワーヒッターで、ホームラン数にも注目。
山村崇嘉(やまむらたかよし)選手(主将)
高校を代表するスラッガーでありながら、ピッチャーとしても活躍。
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山村崇嘉選手は小学校時代からやばかった…!?→真相はコチラ!
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鵜沼魁斗(うぬまかいと)選手
2年生にして高校日本代表に選ばれた三拍子揃った外野手。
加藤響(かとうひびき)選手
野球センスあふれるプロ注目の内野手。
そして、忘れてはならないのが、バッテリー(ピッチャーとキャッチャー)です。
諸隈惟大(もろくまいっと)投手
中学日本一&MVPのサウスポー。
神里陸(かみざとりく)捕手
2年夏からキャッチャーに転向し、あっさりレギュラーを獲得した天才プレーヤー。
これだけ見ても、ワクワクしてきますよね。
2019年秋の神奈川県大会で優勝したものの、関東大会では健大高崎高校(群馬)に2対8で準決勝で敗退。
その健大高崎高校(群馬)は、関東大会で優勝し、明治神宮大会では準優勝しています。
東海大相模高校も、なかなかのスター選手軍団ですが、他の高校も負けずと劣らずのスター選手軍団です。
今回は代理抽選ということですが、それもひとつの運ということで、組み合わせがどうなるのか、本当に楽しみです。
東海大相模野球部2020年度のメンバー・監督は?出身や過去の経歴も気になるまとめ
東海大相模野球部について、色々見てきました。
優勝候補筆頭と言われているスター選手軍団東海大相模高校でも、そう簡単には勝つことができないですし、今回の新型コロナウイルスの影響もある中で、どう調整し、選手を最高のパフォーマンスにどう持っていくのか。
門馬敬治監督さんなら、うまく本番までに合わせてくるのではないでしょうか。
実力が素晴らしい選手は、練習での調整やメンタル面でも素晴らしいものを持っていると思いますので、開会式がないとか、無観客試合になるかなど、もしかしたら試合に勝った後の校歌斉唱もなくなるかもしれませんが、まずは無事に春の選抜大会が開催されることを祈るだけです。
今こそ、高校球児の最後まであきらめない姿を皆さんに観ていただく必要があるのではないかと思います。
それだけ高校野球には、みんなを熱くする力があるのですから。